花柳界から発達した美「粋」
日本独自の美意識「粋」『粋』・・・現代の「かわいい」「きれい」といった外面的な装いとは随分異なります。
粋という言葉は、日本独自に発達した美意識の表現です。
伝統的様式美から生き方にまで通じる言葉で、遊里がいくつも存在した江戸に成立した美意識です。
「粋な着こなし」「遊び上手の粋な男」「粋な建物」「粋な生きかた」・・・『粋』・・・
花柳界から発達した美「粋」
花柳界から発達したということからも、粋というものは、男女間の美学にも深い繋がりがあります。
現代では、装いとしての粋という言葉は耳にする機会はありますが、男女の粋な関係という表現はほとんど聞かれなくなりました。
九鬼 周造による名著『「いき」の構造 』では
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粋(いき)とは「垢抜けして、張りのある、
色っぽさ(媚態(びたい)」としている。
媚態(色気)を含みながら、べったりと執着しあうのではなく、
一種の緊張関係や潔さをもち自由に生きる。
凛とした張りのある意地と垢抜けした(諦めの)心持ちを持ち合わせること。
もちろん粋をひけらかすようなこと(野暮)はしない。
その他いきなものとして
軽く姿勢を崩すことを「粋」
湯上り姿を「粋」
薄ものを身にまとうことを「粋」
ほっそりした柳腰を「粋」
薄化粧を「粋」
手つきや素足も重要な粋・・・
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このように粋には絶妙なバランスが求められます。
九鬼 周造は、着物においても幾何学模様や縞模様に粋を見ます。
永遠に交わらざる平行線、特に着物の縦縞。
いきな色彩は「黒味を帯びたものや灰色系統、褐色系統、藍色や江戸紫などの青色系統」であるとし、派手なだけの色合いは粋ではないといいます。
建築においても、直線的な鋭さに粋をみていますが、何においてもその微妙なバランスが大切。
粋という言葉は、今では、装いや過去の文化的なものとして捉えられてきておりますが、日本の文化を表現する上で、この美意識としての繊細なバランス感覚抜きには語れないもの・・・粋
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